震災時のペット事情
支援の内容は自治体によって様々
新潟県中越地震の時には、新潟県や地元の獣医師会、そして阪神淡路大震災の際に日本獣医師会と動物愛議団体が設立した動物救援組織「緊急災害時動物救援本部」などが共同で「新潟県中越大震災動物救済本部」を組織し、震災から3日後には置き去りにされたペットの救済や給餌などを開始しました。また、新潟県の動物保護管理センターではゲージを貸し出したり、ペットを預かったりもしました。
だが、どの地域でもこのような活動が行われるわけではありません。現状では全国レベルでの災害時におけるペットの救済のマニュアルは定められておらず、都道府県や各自治体によって、支援の状況は異なる。震災が発生した際、ペット数が非常に多い首都圏では、収容施設はあふれ返り、配給も欠乏し、ケガをしたペットの治療も満足にできないといった状況も予想されます。まずは、自治体に問い合わせ、災害の際にどんな支援が受けられるのか、収容施設はどのくらい整備されているのかなどを確認し、それに応じた対策を立てましょう。
避難所で一緒に暮らすには
プライバシーのない避難所生活では、誰もが緊張を強いられ、些細なことでも揉め事になりやすいものです。たとえ飼い主にすれば大事なペットでも、避難所でペットとともに暮らすことになると、うるさい、不衛生、こんな非常時に動物などに構っていられないなどの理由で、周りの人から迷惑がられる覚悟は必要です。できる限り、親戚やかかりつけの獣医に預かってもらえるように頼みましょう。飼い主同士で「被災したら預かる」と相互協定を結ぶというのも利口な手です。
現実に震災が発生してから考えていては遅すぎます。ペットと共に避難訓練に参加するなどして、ご近所にペットの存在を知らせ、もしもの時には迷惑をかけるかもしれないことを伝えておきましょう。そして重要なのは、災害時にペットをどうするのかを、ペットを飼っているご近所としっかりと話し合っておくことです。避難所は、ペットの持ち込みが禁じられているわけではありません。
避難所の責任者や行政との交渉に、全てはかかってきます。避難所生活が始まったら、出きる限り早く飼い主の会を立ち上げ、ペットに関しての規則を作成し、それに基づいて交渉を行いましょう。
さらに、避難所で病気がまん延するのを避けるために、予防接種を受けさせ、必ずその証明書は持っておきましょう。飼い主同士で病気をめぐってトラブルになることも予想され、証明書を掲示しないと、避難所で生活できないという可能性もあります。ペットを避難所に持ち込めない時には、獣医や知人に預けましょう。
ペットへの日頃のしつけが大事
当然ながら、きちんとしつけがされているペットなら、避難所で受け入れられやすい。むやみにほえたりせず、周囲に迷惑をかけないように必ずしつけておきましょう。また、必ずしも食べ慣れたペットフードが配給で出るとは限りません。
何が出されても困らないように、日頃から色々なペットフードを与えておくといいでしょう。難所では、人間と同じくペットもストレスがたまります。食欲がなくなり、体調を悪くする可能性もあるので、持病薬やペットの好物を準備しておきましょう。
身元確認
ペットと離れ離れになった時には、身元の確認が問題となる。保健所などが開設する一時預かり所には、ペットがたくさん収容されるので、似ているものが数多くいます。日頃から見慣れたペットでも、識別が困難となるケースもあるので、必ずペットの写真を携帯するようにしましょう。首輪に連絡先を記しておくことは、いうまでもありません。
また一つの手段として、ペットに個体識別をするマイクロチップを埋め込むという方法もあります。ほとんど痛みはなく、費用は3千円から(別途登録手数料が必要)。かかりつけの獣医に相談してみましょう。
災害時のペット対策
・逃がさないようにする(神戸では純血種の犬猫専門の窃盗団が出没した)
・避難所にペットを持ち込めない時は、親族や獣医に預かってもらうか、自治体に相談する。
・ペットフード、ペットシート、ゲージ、リード、脱臭剤を用意しておく。